| ファン投票1位球児復帰宣言 最短7・10 |
右膝故障で戦線離脱している阪神藤川球児投手(31)が25日、復帰目標を7月20日からのオールスター前に設定した。ファン投票により、8度目の球宴出場が発表された。もし辞退となれば、球宴明けから10試合出場停止というペナルティーがあり、具体的な復帰目標は7月10日からの甲子園9連戦とみられる。多くの票をくれたファンと、優勝を目指すチームのために、藤川は球宴前復帰を目指す。
戦線を離れ、鳴尾浜球場で汗を流している藤川に朗報が届いた。ファン投票によってオールスター出場が決まった。24万もの票を集めた。これまでも球宴で幾多の名場面を生み出してきた藤川だが、ことさらファン投票での選出にこだわりを見せた。
「うれしいです。故障してファームにいますけど、1軍でプレーする野球選手は恵まれているし、幸せな時間。その中でオールスターは特別な時間です。特別な選手だと、ファンの方に感じてもらっていると思う。人と違うところを見せられればいい」
当面の問題は、右膝大腿(だいたい)骨骨挫傷からの復帰時期だ。もし球宴に出場できなければ、後半戦スタートから10試合出場停止となってしまう。それを承知している藤川は選んでくれたファンのためにも、そして、チームのためにも、「球宴前」を目標に設定した。
「オールスター前にできるだけ戻れるように。その後、10試合出場できない。一番悪いのは8月5日(に復帰がずれ込むこと)。そこになると大きくチームに迷惑をかける。そうならないようにと思っている」
球宴前には7月10日から甲子園で9連戦が組まれている。現在は状態が良ければ、立ち投げを再開しようかという段階だが、この本拠地での大型連戦中に復帰するのが理想的。山口投手コーチも「その辺になりそうやけどな、予定は。間に合うことを期待しています」と話した。
回復が間に合わなくても、球宴にさえ出場すれば、10試合出場停止は避けられる。ただ藤川は“ぶっつけ球宴”を否定した。
「それはあまり…。いいものを見せられないまま、オールスターに出るのはどうか。チームに還元できていない状態で出るのは好きじゃない」
あくまで、優勝を争うチームに貢献し、選んでくれたファンに満足してもらえるボールを投げられてこその復帰だと考えている。しかも今年は、昨年の東日本大震災で被災した岩手で球宴が開催される。
「震災からは、まだまだ復興しきれているとは思っていない。せっかくの機会だし、今まで以上にいいものが出ればいい」
チームだけでなく、球界における影響力の大きい守護神右腕。復帰への階段を上がる藤川には、特別なモチベーションがある。
(日刊スポーツ)
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オールスターファン投票で藤川投手、平野選手、鳥谷選手が選出
( 2012.06.26 Tuesday )