| マートン“代打”で開幕も |
一振りならいける! 開幕見えた!! 左太もも裏(ハムストリング)の筋挫傷からの復帰を目指す阪神のマット・マートン外野手(30)が23日、鳴尾浜の屋外で故障後初のダッシュ&キャッチボールを行った。「打つ方、投げる方は完ぺきに近いよ」。驚異の回復力を見せつけ、30日の開幕DeNA戦(京セラD)に間に合う可能性が出てきた。
マートンの辞書に不可能の文字はない。右肩上がりの状態を雨の鳴尾浜で見せつけた。
「もちろんまだ100%の力では走っていないけどね。打つ方、投げる方は完ぺきに近いよ」
室内でのティー打撃を終えると、小雨のぱらつくグラウンドへ。ぬかるんでいない芝の上でランニングを開始し、50メートルを軽快にダッシュ8本。次にキャッチボールへと移ると、どんどんと距離を伸ばして約60メートルまで離れ、最後には相手を務めた通訳を「(こんなに離れても)ダイジョウブ?」と、逆に気遣った。
17日に左太ももの裏に強い張りを訴え、遠征先の東京から緊急帰阪。21日にリハビリを開始して以降は、約60センチのうどんの伸ばし棒のようなマッサージ器具で、自宅でもリハビリに励んできた。
権田トレーナーは「現状では患部への影響はない。24日にもう一度ティー打撃をやって、それからフリー打撃。ランニングも徐々にスピードを上げていきます」と復帰への見通しを明かした。球団関係者は「シーズン中ならば試合に出ているような状態」と説明。首脳陣は慎重に状態を確認する方針だが、代打なら30日の開幕戦には間に合いそうな回復ぶりだ。
マートンも目指すところは変わらないことを強調した。「(開幕に)間に合わせるという目標は変わっていない。マイナス要素も出てきていない。順調に進んでいるよ」。
いけるぞ、開幕出撃−。熱くチームを思う虎の安打製造機の行く道に、光が差し込んできた。
(サンケイスポーツ)
( 2012.03.24 Saturday )